前回に案内した統合工具ライブラリ。どのように構築していけば良いでしょうか。
出発点となるのは、工具コンポーネントデータです。各担当者レベルでは、必要無いと捉える人員もいるかもしれませんし、データを準備する手間に煩わしさを感じる人員もいるかもしれません。しかし、会社組織として機械加工業務オペレーションを標準化し、業務上のムダを減らすには必要不可欠です。「業務プロセスがよく整備されている会社」と、「人の力でなんとか上手く回している会社」の違いが、このあたりから出てきます。また、データの品質も重要です。工具コンポーネントデータが他に展開されていくので、出発点となる工具データの質、例えば自社で体系化したルールの分類や名称を的確に反映させることがポイントになります。
①工具コンポーネントデータ
切削工具、ツールホルダ、インサート等、自社が使用する工具コンポーネントのデータです。
WinToolでは、工具ポータルクラウドを活用した工具データの取り込みを行えます。また、各工具メーカーがWebサイト上で公開するDXF図面や3Dモデルを活用しながらWinToolにデータ登録していくことも可能です。回転対称工具については、入力した形状値からDXFや輪郭を自動作成する機能も備えています。貴社にデジタル情報がある場合、それを最大限活用したデータベース構築を支援します。
②アセンブリ工具データ
アセンブリ工具データは切削工具、ツールホルダ、インサート等の各コンポーネントデータの組み合わせです。
WinToolを活用すると、容易に工具コンポーネントデータを組付けできます。形状値やグラフィクス(DXF・輪郭・3Dモデル)を自動組付けし、アセンブリ工具データを生成します。
③工具リストデータ
NCプログラムで使用するアセンブリ工具データの一覧です。
WinToolを使用してアセンブリ工具データを選択しながら工具リストデータを生成します。また、CAMシステム連携を通じて工具リストを自動生成します。
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